平尾仁さんご出演・青年座60周年記念『地の乳房』観てきましたーーー!!!


シナリオクラブ・アドバイザー・平尾仁さんご出演の
劇団青年座 60周年記念公演『地の乳房』
(水上勉・作 宮田慶子・演出)
観てきましたーーー!!!
(すたっふ・ブルー、行ってまいりました!)

もう涙、涙、そして涙で、もう最後には、えらいことになってました!

休憩15分をはさんで約3時間の上演時間でしたが、
前半から涙が止まらなくなり、
途中休憩は、「えっ!? こんなところで!? (;゚Д゚) 」
みたいなところで休憩となり、
トイレで自分の顔を見たら、ビックリするくらい泣いた顔でした!

席に戻ろうとした時、その日観にいらしてた会員さんとバッタリお会いしたので、
「もう涙腺崩壊です! 後半もつかしら・・・」
と弱気な感想を述べたほど!

胸をしめつけられる、悲しい、苦しい場面もありました。
でも、お互いを思いやるあったかい気持ちが伝わってきて、
じいーん・・・としてしまうことが多々ありました。

それに、けっこう前の方のよいお席だったので、
(平尾さんのおかげで!)
役者さんたちの目からこぼれる涙も、しっかり見える!
そのような芝居を支える青年座の役者さんたち、
総勢27名の、入魂の演技が、なんといってもわたくしの心を震わせたのでした。

物語の舞台は、大正から昭和45年までの、若狭(福井県)の農村。
そこは作者・水上勉氏の故郷であり、
「自分の母親をモデルにした」という、主人公・愛さんの、
娘時代から晩年までを描いた作品です。

明るく素直で健気で、とっても働き者の愛さん。
棺桶職人さんのところへ嫁ぎ、
農業や内職をしながら、旦那さんと、目の見えないお義母さんを支え、
5人の元気な男の子を授かって育てていきます。

そんな愛さんの、出会いと別れ。

『地の乳房』というタイトルですが、
「土地もしぼってやらなければ(世話をしてあげなければ)、乳が出ない(実らない)」
と、晩年の愛さんが最後に息子たちに言い聞かせる場面があります。

「母なる大地」という言葉があるように、
水上勉さんも、恵みをもたらす大地を「母」と畏敬を込めて例えていると思うのですが、
やはり軸になってくるのは、3人の「母たち」でした。

まず、増子倭文江(ますこしずえ)さん演じる、愛さんの実母である「おしん」さん。
津田真澄さん演じる、嫁いだ先の姑である、義母「いし」さん。
そして、野々村のんさん演じる、「愛」さん。

もうね、この3人の演技がね、もうスゴすぎて!

悲しみも苦しみも、強さも優しさも、なんかもう、いっぱいいろいろ伝わってくるものがあって、
胸という容れ物があるとしたならば、膨張して爆発してしまうのではと思うほどでした。

このお三方とも、平尾さんと別のお芝居をされてたのを観たことがあります。
もちろん物語の世界に没頭させてくれてはいましたが、そこはやっぱり
途中途中で、「あー、あの人あの時のアレやってた人だよね」って思い出すたび、
「あの時と全然ちがう! スゴい! 上手い!」といちいち感心せずにはいられませんでした。

特に、野々村のんさんなんて、『崩れゆくセールスマン』のとき、
お金のためなら、女の武器を使ってでも年金暮らしの老人を騙し、
なけなしの貯えをむしり取ることも厭わない!
みたいなセールスレディをやっていたのに・・・
今回はこんなに健気な女性に!
ホント、女優ってスゴい!
スゴすぎてコワい!!! (わたくしコロッと騙されて人間不信になってしまいそうです

一方、平尾さんは、この重厚なお芝居のなかにあって貴重な、
肩の力を抜いて観ていられるお役柄。
前半は親戚のおじさん、最終場は愛さんの5人兄弟の長男として登場。
特に、長男にありがちな「優柔不断さ」が観客の笑いを誘う!
(ただ平尾さん、わたくしが観にいった日は、
「いつもはもっと笑いが起こるんだけどなー」ってやや不本意そうでしたが

兄弟のほかの4人たちは、原発誘致問題について激しく議論。
最初は黙って聞いてる愛さん。

物語の舞台は、今から44年前の、高度成長期の昭和45年。
そして初演が30年前の、昭和59年。

そのあとに起こってしまった東日本大震災・福島原発事故――。

30年前このお芝居を観た人は、どんな風に感じたのかしら。
今はこの問題が、より大きく深刻な問題になってるから、
兄弟5人5様の意見が、それぞれチクリチクリと胸に刺さる。
それ以上に、最後の最後に、いよいよ口を開いた愛さんの、息子たちに言い聞かせるセリフが、
「おしん」さんや「いし」さんの心とも重なって、
ずーーーんと胸に刺さってきて・・・幕!

終演後、ロビーでお会いした平尾さんが、
「これが新劇です!」(ドヤ顔
って誇らしげにおっしゃいました。

スタッフ・キャストが一丸となってガッチリ築き上げたのであろうこのお芝居、
ドラマも映画もライトなものが多くなってきているなか、
世の中に逆行して本当に濃密かつ重厚で、
(感想は長いわりに薄っぺらいですが
「演劇って素晴らしい!」って
本当に心の底から感動いたしました!

青年座の皆さま、
本当にありがとうございました!!!

シナリオクラブでは、無料体験のレッスンを行っております。
自分も俳優気分を味わいたいと思うときは是非ご参加ください。

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