平田オリザ氏が学長を務める豊岡市の「国際観光芸術専門職大学」について、できる限り調べてみた。

平田オリザ氏が学長を務める、全国初の演劇を本格的に学べる国公立大「国際観光芸術専門職大学(仮称)」の設立を発表。

ニュースなどで「全国初の演劇専門の国公立!」「平田オリザ氏が学長をつとめる」と色々なところで話題になっています。

演劇学ぶ初の国公立大、兵庫に 21年度開校へ基本構想案発表 学長に平田オリザさん

「観光芸術大」構想 豊岡に育て演劇人 2021年春開学目指す /兵庫

学長に作家の平田オリザ氏…兵庫・豊岡に4年制の県立専門職大学が開学へ 

県が豊岡に専門職大学…21年春めど

兵庫)観光・芸術を学ぶ県立専門職大、2021年に開学

平田オリザ氏といえば劇団、「青年団」の主宰者であり、「現代口語演劇理論」で、演劇界に多大な影響を与え、日本の演劇界をリードしてきた方です。

平田オリザ wikipedia

平田オリザFacebook

青年団(劇団)wikipedia

青年団ツイッター

では、国際観光芸術専門職大学について、どこにあるのか、何を教えてくれるのか記事を基にを調べてみました。

1.普通の大学とは違う、専門職大学

平田オリザ氏が開校する国際観光芸術専門職大学ですが、これは、大学、短期大学とは違ったものです。

2017年度に改正教育法が可決、2019年4月より開設される予定なので、専門職大学はまだ一校も開校されてないのです。

専門職大学(せんもんしょくだいがく)とは、日本の職業大学。四年制大学及び短期大学とは異なり、実習や実験等を重視した即戦力となりうる人材の育成を目指す目的で設置される

専門職大学wiki

なので、国際観光芸術専門職大学は演劇分野での実習を重視した初の専門職大学です。

演劇が学べる初の国公立というより、演劇が学べる初の専門職大学という言い方が正しいですね。

2.国際観光芸術専門職大学について

・開校について

2019年の秋に文科省に申請、2021年に開校する予定で、定員は80名、原則全寮制です。

・場所


豊岡市山王町の商業施設跡から推測すると、おそらくこのあたりではないかと。

・設備

総事業費は約80億円で、教室以外に、劇場やスタジオなどを設けて近くに学生寮も整備する予定です。商業施設の大きさと定員数から、劇場、スタジオ教室、学生寮がほぼ一か所に集まる感じでしょうか。

・学科と内容

1学部1学科のみで、2年目からコース選択となるそうです

1年目

文化・観光創造学部文化・観光創造学科(仮称)

全員が配役を得て舞台上で演じる「演劇コミュニケーション演習」を行い、集団生活と演劇を通して実社会に必要なコミュニケーション力を身につけるとのことです。

2年目以降

1.観光地経営コース

主に観光マネジメントや経営を学び、観光プランナーやホテルマネージャーへの育成コースになる予定。

2.文化創造コース

アートマネジメントや演劇を学び、公演企画者、舞台演出家、俳優などの育成コースになる予定。

・その他の実習など

・全員海外留学を体験する予定

・学内に設置された「地域リサーチ&イノベーションセンター(仮称)」で地域住民と一緒にインバウンドの誘致などに取り組む

・県内のホテルや旅館、劇場での実習

・地元で開催予定の国際演劇・芸術祭の企画・運営に携わる

・城崎国際アートセンターに来場する海外アーティストの滞在支援

などなど、外部研修について、演劇に関わるもの、地域の活性化に関するものなど多彩です。

・卒業後の進路について

観光地経営コースは、ホテルマネジャーや観光プランナーなど

文化創造コースは俳優、舞台演出家、公演企画者などの予定です。

・なぜ豊岡に開校するのか

平田オリザ氏は、2015年から芸術文化参与を務めており、演劇を用いたコミュニケーション教育が、市内の全小中学校に導入されているほどです。2017年にはインタビューで

「豊岡には高級旅館、いろんなスポーツ、環境、食があり、ここに文化が加わると富裕層が来る。アートといろんなものを結び付ける企画力がある人材を専門職大学で育てたい」

劇団を豊岡へ 2年後、本人も移住 地元講演で意向 企画力ある人づくりを /兵庫

と語っており、平田氏が主宰する劇団青年団も2020年をめどに、劇団の本社機能を豊岡に移転することを決めております。

また2022年には豊岡市で国際演劇祭の開催を目指しており、今回の国際観光芸術専門職大学の開校は、それを見据え、豊岡を芸術文化の国際拠点にする第一歩として考えているのではないかと思います。

・東京のコストの高さと豊岡での演劇需要

主宰劇団と自身、拠点を兵庫・豊岡に 首都圏偏重、対案を示す 世界と戦える文化的インフラと土壌

「都会は消費の場であって、創作の場ではない。生活費などのコストも高く、俳優も疲弊する。自分自身も今後の人生を考えた時、地方に拠点を置いた方が生産性が上がるのではないかと考えました」

「東京で活動しないと評価されないのが今の演劇界。従来の演劇祭は有名どころを集めることが中心でしたが、ヨーロッパなどでは『フリンジ』と呼ばれる自主参加の比重が大きい。そうした演劇祭を豊岡で開くことで、東京とは別のマーケットを作りたい」

豊岡市では、平田氏オリザ氏が中心となり、演劇を活用したコミュニケーションに力を入れており、ベテランから若い俳優まで活躍の機会が非常に多いそうです。

また上記のインタビューから、東京という一極集中ではなく、地方にも受け皿を作るという狙いもあるのではないかと思います。

井戸敏三知事も

「但馬地方は4年制大学がないことが地域の課題だった。観光分野の専門家も少なく、人材育成のニーズがあった」

とのことで、豊岡市を芸術文化の国際拠点にする上での人材育成の狙いもあるのではないかと思います。

おわりに

これから文科省に申請し、2021年に開校するということで、まだまだこれからいろいろな情報が出てくると思います。

シナリオクラブも演劇を教えるカルチャー教室として、これからも新しい情報を追っていきたいと思います。

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